
「朝起きるとき、眠たくてしんどい。」
「昼休憩後、ものすごく眠たくなる。」
「いくら寝てもすっきりしない。」
毎日朝早くから働いていると、どうしても頭によぎりますよね。(=_=)
僕も会社員の時は、毎朝5時に起きての生活をしてたので社会人なりたての頃は、毎朝思ってました。
ただ、いつしか麻痺して、怒られないようにバッキバキの目をして必死に仕事をする日々に..。みなさんは自分の体を第一に仕事してくださいね。(^^)
睡眠について、たくさん寝ることがベストと思う方が結構多いと思うのですが、実は睡眠は質の方が大事なんです!
そこで今回は
・睡眠についての基礎知識
・睡眠の質を上げる方法
・昼間、眠くなったときの対処法
についてまとめました。

忙しく働いて疲れが溜まっている方、ぜひ本記事を読んで睡眠の知識を深め、日々のパフォーマンスを向上させてください!(^^)/
目次
1.睡眠の基礎知識
最高の眠りとは?
真面目に働きがちな日本人は、世界の平均よりも睡眠時間が1時間ほど短いです。
出典:AdverTimes(2018年OECD統計)
そんな眠たい日々を送っている僕たち日本人ですが、仕事が忙しかったりで睡眠時間を今より確保することは難しいですよね。
ただ、最高の睡眠というのは、量(睡眠時間)よりも質が大事なんです!
たくさん寝ることがベストというわけではありません。
睡眠中の脳と体の中では、自律神経や脳内化学物質、ホルモンが休みなく働いています。
睡眠の質を上げ、これらの働きをよくすることで、日常のパフォーマンス向上につながるんです。
眠りの仕組み
みなさん聞いたことあると思いますが、人の眠りには、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」という2種類の睡眠があります。
「レム睡眠」:脳は起きているが、体が眠っている睡眠。
「ノンレム睡眠」:脳も体も眠っている睡眠。
人は、この2種類を繰り返しながら眠っています。
出典:スタンフォード式最高の睡眠
寝付いた後、すぐに訪れるのはノンレム睡眠。
この最初の90分間のノンレム睡眠は、睡眠全体の中で、最も深い眠りです。
この段階で人を起こすことは難しく、無理に起こすと頭がすっきりしない状態で目が覚めます。
そしてその後、訪れるのが最初のレム睡眠。
レム睡眠は、まぶたの下で眼球が素早く動く「急速眼球運動」が見られ、レム睡眠中に割と現実的な夢を見たりします。
意識はありませんが、簡単に起こすことが出来る状態です。
(ちなみにレム睡眠のレム(REM)とは急速眼球運動「rapid eye movement」の略。)
この「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」が明け方までに4、5回繰り返しで現れます。
やがて明け方に近づくと、ノンレム睡眠は浅く短くなり、レム睡眠は逆に長くなっていきます。
この浅くて長いレム睡眠のときに目覚めるのが自然な睡眠の流れです。
2.睡眠の質は「最初の90分」が重要
睡眠の質を上げるには、上で説明した最初の90分のノンレム睡眠をしっかりと深く眠ることが重要です!
ここで深く眠れればあとの睡眠リズムも整うし、自律神経やホルモンの働きも良くなり、翌日のパフォーマンスが向上します。
「最初の90分」が重要になるメリット
「最初の90分」が重要になるメリットは以下の通りです。
- 「眠りたい」という睡眠欲求の多くが解放される。
- 自律神経が整う。
- 成長ホルモンが分泌される。
- 脳のコンディションが良くなる。
睡眠欲求が解放される。
人は長く起きていると睡眠欲求が高まってきますが、最初のノンレム睡眠で、その睡眠欲求の多くが解放されます。
ちまたではショートスリーパーと呼ばれる人もいますが、そういった方は、短眠の遺伝子を持つ可能性が高く、ほとんどの人は同じ様な睡眠時間で過ごすべきではないと言われています。
うらやましい限りですね。(/ω\)
自律神経が整う。
自律神経は、呼吸、体温、心臓や胃腸の働きなど、生命を維持するために欠かせないものです。
昼間や活動しているときに活発になる「交感神経」と、夜間やリラックスしているときに活発になる「副交感神経」の2種類があります。
健康な人の場合、入眠して眠りが深まっていくとき、交感神経の活動が弱まり、副交感神経が優位になります。
「活動時は交感神経、休息時は副交感神経」という自律神経の役割交代がスムーズであると、脳も体もリラックスして、しっかりとした休息をとることが出来るんです。
成長ホルモンが分泌される
成長ホルモンは、子供の成長に関与するだけでなく、大人の細胞の増殖や正常な代謝を促進させる働きがあります。
若者や幼少期の頃よりは量は減りますが、老人になっても分泌され、アンチエイジングの役割も果たすとされています。
そんな成長ホルモンの分泌量が、最も多いのが、最初の90分のノンレム睡眠時なんです!
脳のコンディションが良くなる。
うつ病や統合失調症の患者さんは、最初の深いノンレム睡眠が充分でなく、レム睡眠の出現が早いということが、事実としてあります。
最初90分の睡眠の乱れを解消すれば、脳のコンディションが良くなることにつながるのです。
3.質の高い眠りスイッチ(早く眠る方法)
睡眠は最初が肝心!といっても、寝つきの悪さに悩んでいる方も多いですよね。
そこで、子供のようにすぐに寝れる2つの眠りスイッチ
「体温のスイッチ」
「脳のスイッチ」
を紹介します。
よっぽどの睡眠負債を抱えてない限り、この両方のスイッチを入れないと眠ることは出来ません!
体温のスイッチ
体温スイッチは皮膚温度を上げ、内部体温を下げて、差を縮めてあげることです。
人間の体温は、睡眠中より、起きて活動しているときの方が高いです。
睡眠中は体温を下げて内臓や筋肉、脳を休ませ、起きているときは、体温を上げて体の活動を維持しています。
これはあくまで、体の内部の体温の変化です。
体温は「筋肉や内臓の代謝による熱放出」と「手足からの熱放散」によって調節されています。
体の内部体温は日中高くて夜間低いですが、手足の温度はその逆で、日中低くて夜間高いです。
起きている活動時には内部体温の方が、皮膚温度より2度ほど高いといわれています。(内部体温が36.5度の人は、皮膚温度は34.5度。)
健康な人の場合、入眠前には手足が温かくなり、皮膚温度が上がって熱を放散し、内部体温を下げています。このとき、皮膚温度と内部温度の差は2度以下。
つまり、内部温度と皮膚温度の差が縮まると眠気を強めることが出来るんです!
すぐに眠れる2つの体温スイッチ
①就寝90分前の入浴
40℃のお風呂に15分入ったあとで内部体温を測定するとおよそ0.5度上がったという実験データがあります。
内部体温は上がった分だけ、下がろうとする性質があるので、入浴で内部体温を意図的に上げれば、入眠時に必要な「内部体温の下がり方」がより大きくなります。
出典:スタンフォード式最高の睡眠
0.5度上がった内部体温は元に戻るまでに90分かかります。
寝る90分前までに入浴を済ませておけば、その後さらに内部体温が下がるので、皮膚温度との差も縮まり、スムーズに眠りにつくことが出来るんです!
忙しくて湯舟につかる暇がない人は、内部体温が0.5度も上がらないシャワーのみでもOKです!
そうすれば眠りの90分も前にお風呂に入る必要はありません。(^^)
②足湯
時間がないならシャワーもOKと書きましたが、シャワーよりも即効のスイッチが足湯です!
「足湯」で足の血行を良くして熱放散を促せば、入浴と同じ効果が得られるんです!
熱放散をメインに行っているのが、表面積が大きくて毛細血管が発達している”手足”です。
入浴は、「内部体温は上がった分だけ、下がろうとする」性質を利用したものですが、足湯は「足からの熱放散」により内部体温を下げる方法です。
足湯は風呂桶、あるいはシャワー1つで済ませることが出来るので、入浴と比べて時間もかからず、おすすめです!
脳のスイッチ
体温を理想通りに変化させても、それだけでは眠れません。
悩み事があったり、寝る直前までスマホやパソコンを使っていれば、脳が興奮、緊張して良い睡眠をとることは出来ません。
スマホやパソコンが睡眠に悪影響を与えるのは、ブルーライトも原因の1つですが、操作することで、脳を刺激している影響も非常に大きいんです!
すぐに眠れる2つの脳スイッチ
①寝る直前は「フラット(単調)な状態」であること
寝る直前はついつい、スマホをみて過ごしてしまいがちだと思いますが、快適な眠りにつくためには、出来るだけ脳を使わずに過ごすことが大切です。
落語を聞くことなんかが、よくおすすめされていますね。
ただ、寝る直前に退屈を感じるのも難しいと思うので僕は瞑想をおすすめします。
頭がスッキリして、そのまま眠りにつきやすいですよ。(^^)v

②「いつものパターン」で過ごす
いつもどおりのベッドで、いつもどおりの時間に、いつもどおりのパジャマを着て、いつもどおりの照明と室温で寝る。
簡単そうで、意外と出来てないんですよね。
いつもの寝床には、刺激が強い誘惑物は極力排除すると、簡単に眠りにつくことが出来るはずです!
4.昼間眠くならない方法は?
1日のうちで、ついウトウトしてしまうのが、ランチが終わっての午後の時間ですよね~。
この午後14時頃に訪れる眠気は「アフタヌーンディップ」と呼ばれる現象です。
アフタヌーンディップは、睡眠負債によって睡眠欲求が増したことも原因として考えられますが、人間の体内リズムが影響しているのではないかという見解が有力です。
ではこの昼間眠くなる「アフタヌーンディップ」に打ち勝つ方法を紹介します。
ガムを噛む
出典:GETTY IMAGES
人には覚醒系を司る神経細胞が複数あり、「緊張」「集中」なども覚醒の重要な行動状態です。
そんな覚醒のスイッチをいれてくれるのが「ガム」です。
ミントやカフェインなどの、リフレッシュ効果や覚醒効果がある成分が入ったガムをよく噛めば、「覚醒成分の刺激」と「噛む刺激」の両方を得ることができ、眠気解消に効果的です!
コーヒーやエナジードリンクを飲む

コーヒーやエナジードリンクには覚醒作用のあるカフェインが多く含まれていて、カフェインは世界中で最も消費されている覚醒系の物質です。
カフェインと言えば「コーヒー」のイメージが強いかもしれませんが、実は紅茶や緑茶にも含まれており、とくに抹茶の含有量は高いです。
短い仮眠をとる【パワーナップ】

パワーナップとは15分~30分未満の昼寝のことをいいます。
GoogleやNIKEなどでは推奨され、会社内に仮眠スペースが設置されています。
先ほどアフタヌーンディップの原因は体内リズムが影響していると書きましたが、たしかに自然の理に背いて、眠気のある状態で仕事をするのは効率が悪いですよね。
短い時間の仮眠であれば、眠気が解消し、頭がスッキリした状態で仕事を再開することが出来ます。
日本ではパワーナップを推奨する会社が少ないので、どうしても昼間の眠気に勝てない方は昼休みなどを活用してパワーナップすることをおすすめします!
まとめ
・人は、ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返しながら眠っている。
・最高の睡眠は、睡眠時間を増やすことよりも、「最初90分のノンレム睡眠」をしっかりと深く眠ることが重要。
・眠りのスイッチ
① 体温のスイッチ
皮膚温度を上げ、内部体温を下げて、差を縮めてあげる。
②脳のスイッチ
寝る直前はフラットでいつものパターンで過ごすこと。
・昼間の眠気(アフタヌーンディップ)に打ち勝つ方法
①覚醒物質(ガムやカフェイン)を活用する。
②短い仮眠(パワーナップ)をとり、眠気を解消する。
睡眠というのは、人生の3分の1の時間が使われる大事な習慣です。
その分、うまく向き合っていかないと、自分たちの人生に悪影響を及ぼしてきます。
本記事の内容を少しでも意識して、みなさんが今よりも、日々のパフォーマンスを向上させることが出来れば幸いです。\(^o^)/
